ワチュマ(サンペドロ)儀式1日目


アンデスのシャーマンとサンペドロの儀式を行った。

今回も手のひらに2種類の香水をもらい、それで全身を浄めてから、手のひらの香りを嗅ぎながら深呼吸。

そして、今度はアヤワスカよりも大きいカップに並々とドロドロのサボテンを煮詰めたものが注がれ、そこにあの苦手だったタバコの煙を吹きかけられて手渡される。

どろどろでタンみたいで不味くて飲みにくい。と聞いていたので、
今回も私は一気飲み。

どっちが不味い?と聞かれたけど、どっちも不味い。
味で吐き気が襲ってくる。


でも、「アヤワスカと違って、サンペドロは優しいおじいちゃんのようなエネルギーだから、「ああしなさい、これを乗り越えなさい」みたいな激しい指示があるわけではなく、優しく諭してくれる感じだから、きっと気にいるよ!吐いちゃう人も3割くらいしかいないし、理性も半分保ちつつ、歩き回ったりもできるから、楽しいよ!」とファシリテーターに言われた。


「トイレは自然の中でやったらいいから、これ渡しとくね!」と、トイレットペーパーを渡され、自然と一体になる感覚を味わいに、宿泊先の裏にある山にハイキングに出発!

今回プラベートのリトリートに申し込んだのですが、急遽一緒にサンペドロをやりたいという男の子がいるとのことで、ファシリテーターは、その子と一緒に後から追いかけてくることに。


なので、私は、ほとんど喋れないカタコトのスペイン語でシャーマンと会話をしながら、散歩に出かけることに。

今回も、とっても良いおじさんシャーマンで、通じなくても一生懸命笑いながら話しかけてくれる。


道の横にいる牛を見ながら、
「牛はバカって言うんだよ。」
「へぇー、うちの祖父母は牛を2匹と豚を4匹とニワトリを8羽飼ってたよ。」
「日本語でバカって言うと、idiotaとかtontoとかpendejoみたいな良くない意味になるんだよ。」
なんて、小学生みたいな会話をしながら、テクテク歩いた。


ある程度登ったところで、「ここで、あとの2人を待とう」ということになり、シャーマンがポンチョを敷いてくれ、そこに横になって待機。

まだ何も効果は感じられないけど、気持ち悪さとちょっとフワフワした酔ったような感じで、吐きそうなような気のせいのようなって感じの状態だった。

30分ほど待ったけど、全然追いついて来ない。


シャーマンも、歌を歌ったり笛を吹いたりマラカスを振ったりしながら、誘ってくれるけど、「あまりにも遅いので、ちょっと迎えに行って来る」と言い出した。

「その前に、効果はどう?」と聞かれ、「まだ感じていない」と言うと、コップに半分さらに追加して飲むようにと言われ、再度口の中にマズイ味が充満し、気分がさらに悪くなった。

シャーマンがみんなを迎えに行ってから、小学生から20年近く過食嘔吐を繰り返していたので吐くのが得意な私は、木陰に隠れて、一旦吐いておいた。


そして、定位置に戻ってゴロンと空や木々を眺めてみんなを待つことに。

何分待っただろう、いつの間にかグワングワン世界が波打っているような感覚に。

やっと男の子が視界に入ってきて、軽く会釈して挨拶して、下を向いたら、目の前の植物がすごいクッキリ拡大されて詳細まですごくリアルに見えてきた。全てがキラキラ輝いて、まるでミクロの世界まで見えている感じ。

ちょっと間、寝転んだまま、自然を観察して楽しんでいると、自分も自然の一部になっているかのような感覚になっていく。

雲も空もクリアですごい迫力に感じる。


男の子も飲み終えたようで、少ししたら、もうちょっと歩いて場所を移動してみようと言われ、歩くことに。

頭はフラフラしている感じだけど、ちゃんと歩けるし、喋れる。


歩いていると、燃やされていたり、乾燥している植物がたくさんある開けたエリアにたどり着いた。

その瞬間、乾燥して、苦しくて、水が欲しいと思って、植物の感覚が乗り移ったかのようになり、頑張ってみんなについて歩いて行った。


また、寝転びスポットを発見し、寝転んだら、雨がポツポツ降ってきて、水が欲しかった私は感謝感激!
植物たちもみんな水が必要だから、もっともっと雨を降らせてね。

そうこうしているうちに、雷まで鳴り出し、ただ起こるべきことが起こっているんだな。とか思っているうちに、だんだん寒くなる。

「寒いよー」と思っていたら、今度は雲から日が出てきて雨が止んだ。
太陽って温かくて本当にありがたい。

パチャママが全てをコントロールしてくれてるんだなと実感。


また、少し移動して、今度は街を見下ろせるスポットに到着した。


街を見た瞬間、私は号泣し出した。
私は小さな子供が2人いる中年のおじさんで、漁師になっていた。

前世なのか、誰かのエネルギーをキャッチしたのか、はたまた、私の思考が作り上げたただのイメージなのか何なのかはわからないが、とにかく、私はその人になっていた。

彼は、この街にいれば、子供もいて奥さんもいて、仕事もあって、完璧だったのに、好奇心が強くて、「外の世界を見に行きたい」とこの地を後にした。

子供たちに、思い出話を持って帰って来ると約束したのに、外の世界が楽しすぎて、帰るのを忘れて他の地で亡くなった。

そして、その記憶を思い出して、子供たちに「ごめんなさい」が止まらなくなった。


そして、サンペドロに、「あなたは変わっていると言われることがあるかもしれないけど、それはあなたが本当は日本に属していないからなんだよ。だから、そんなことを言われても何も気にする必要はないよ。」と諭された。


そうこうしているうちに、ある建物に釘付けになった。
そこを見ていると、急にまたさっきとは違う男性になって水の中でもがきだした。
苦しい溺れる…
暴れているうちに、泥につかまって動けなくなる。
苦しい、息ができない…

そういえば私は、身動きが取れないこと、息ができなくなることがずっと怖かった。
だから、寝る時も首に服が当たらないようにキャミソールしか着られない。
もしかして、泥にからまって亡くなった過去世の影響だったのだろうか。
とか、勝手に当てはめて考えてた。

私がジタバタしだしたので、ファシリテーターが慌てて駆け寄ってくれた。
シャーマンにレモンの水を吹きかけるよう伝えてくれ、私は現実に引き戻された。

ファシリテーターに「何があったんだ?」と聞かれ、「そこの街を見下ろしてたら、急にそこで湖に溺れて、溺死した。」と言ったら、「この街は昔、湖だったんだよ。水がなくなって、街ができたんだ。」と教えてくれた。

そんなことある?ってちょっとビックリした。

ちなみに、宿に帰ってから、「なんでジェントルなサンペドロで死を体験することになったんだろう?一杯でそんなに激しいことなんて起こらないんだけどなぁ。」とファシリテーターが言うもんだから、「あっ、みんなを待ってる間に、効果がなかったから、もう半カップ飲んだんだよ。」と言うと、「この子はセンシティブなんだから1杯って言ったでしょ!」って、笑いながらシャーマン怒られてた。笑


また、少し移動して寝転びスポットを確保。

トイレに行きたくなって、みんなから見えないよう崖を登って大きな岩の影へ移動。

乾燥した草の中に湿った大きな岩が。
岩を触るとモロモロっと壊れる。
あれ?岩じゃない。

ファシリテーターいわく、昔は火山があって諸々に壊れる岩土があるとのこと。


見たこともないような植物がたくさんあって、全てがキラキラと主張してくる。

気になったものをポッケに入れて、みんなのところに戻ると、
ファシリテーターが、「これあげる」って何かをくれた。

「あっ!私もそれポッケにあるよ!」と、可愛い何かを2つゲットした。
後で調べたら、ユーカリの実だった。



寝転びスポットに戻って、街を眺めていると、
「あなたが今ここにいるのは、ここを必要としているたくさんの人を連れて来る役目があるから。マッサージでもコーチングでもない、リトリートで癒しの旅を提供して。」とサンペドロに言われた。

そう、私は何年も前からリトリートをやりたいやりたいと言いながら、「誰も集まらなかったらどうしよう」という不安から、行動できなかったのです。それを形にするように、と言われた。


そこで私のエゴが騒ぎだす。

「でも、どうやって人を集める?」
「どうやって管理する?」
「私にもできる?」

ごちゃごちゃ考えていると、口に出していたようで、ファシリテーターが「あなたにできないことはないんだよ。ホームページ作ってみたら?」とアドバイスしてくれた。


どうやって?は考えない。
ごちゃごちゃ考えているうちは、進めない。
まずは一歩踏み出して、そこから必要なことをやっていこう。

ここに限らず、日本でも他の自然豊かな地域でもいいし、
「よし、とりあえず、やってみよう!」と決意した。


するとサンペドロが、「あなたにはそれを一緒に形にするパートナーが必要です。」と伝えてきた。

「パートナー?誰?」とまたエゴがしゃしゃり出る。

「その時になったらわかりますよ。」と言われた。


ファシリテーターに、「りんご食べな」と言われて食べた。
美味しい。自然の恵み。

でも、口の中に変なものがあって、りんごが引っかかる。
そうだ、矯正始めたんだった。

私は自分のダメなところを直さなきゃって思ってたけど、
でも直す必要のあるところなんて元からなくって、最初から私は完璧だったんだ。
って気づきが起きた。

これを隣にいたファシリテーターに言うと、
「Yes, you are perfect.」と、またアヤワスカの時のガーディアンエンジェルになって愛に溢れた言葉を投げかけてくれた。

やっぱり私の天使は常に私のためにいてくれてるんだな。
私は、安全で、私は愛されている。

という感覚が全身を駆け抜けた。


山の中で死は悪いことではないと気付かされた。
死と再生はセットでただ起こっていて、どちらも必要なこと。

でもたくさんゴミも落ちていて、もっと地球に優しくならなきゃと思った。
そして、ファシリテーターとゴミを拾いながら山を降りた。


一緒にいた男の子は、途中から山と一体化して自然に返ってしまうのではないかと思うぐらい、静かに一人山を登っては周りを眺めと楽しんでいた。

なので、もう宿は見えてるし、帰れると思うから、1人にさせてあげようと言って置いて帰った。
彼は、1時間半くらい帰ってこず、みんなが探しまわっても見つからず、本当に自然になってしまったかと思った。

下に降りず、上に上がって行ったがばかりに、反対に降りてしまって、帰り方がわからず、近くにいた牛飼いにお願いして連れて帰ってもらったと言っていた。笑


夜、そんな彼と宿を出て空を眺めに行った。
ファシリテーターがその宿で撮影したUFOの動画を見せてくれていたので、UFOがいないか探した。

彼が、「UFOって信じる?何だと思う?」と聞いてきた。

「信じるよ。こんなにたくさん星があるんだから宇宙人がいてもおかしくないかも。」

「でも、私はどっちかというと、未来の地球人じゃないのかなって思ってる。もしかしたら、過去のすごい遺跡とかも、昔にもすごい発達した文明があって、未来の人が色々テクノロジーとか教えてたりしてね。」って言うと、

「今朝、宿の外で、牛を引っ張っている男の子を見かけたんだけど、無理矢理引っ張ってるから、牛が全然ついて行かないのね。牛の方が全然大きいから、びくともしないんだけど、10分ほど見てたけどずっと一生懸命綱を引いてるの。助けることもできたけど、きっと彼は今大切な経験をしているから、その経験を奪っちゃダメだなと思って、遠くから見守ってたのね。きっと、未来人だったとしたら、過去の自分を見に行きたいと思うと思う。そして、どんな失敗をしてても、手を貸すんじゃなくって、ただ見守ってくれてると思うんだよね。」って言ってきた。

「そっか!じゃぁ、コンタクト取れないのも仕方ないね。探しても出て来ないだろうし、戻ろっか。」ってなった。

つい、困ってる人を見ると助けたいと思ってしまうけど、手を貸さずに見守ること、人の経験を奪わないこと。
これもとっても大切なことだよな。と思った。



*サンペドロやアヤワスカを体験してみたいけど、英語もスペイン語も喋れなくて行くのを躊躇っている方がいらっしゃれば、オフシーズンにリトリートを企画するので、LINEからお気軽にお問い合わせください。

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