私たちの生活の中で、感情は常に私たちと共にあります。しかし、時にはその感情を無視したり、抑え込んだりしてしまうことがあります。特に「大人だから」といった理由で、感情を表に出すことをためらうことがありますよね。
「今は職場だから泣いちゃダメ。」「母親なんだから笑顔で子供と接しないとダメ。」このような気持ちになったことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、感情を無視することは、自己理解や自己愛を妨げる要因となります。ここでは、「感情を無視しない」ことの重要性について、3つのポイントをお伝えします。
1. 我慢しない
感情を我慢することは、短期的には楽に感じるかもしれませんが、長期的には心に負担をかけることになります。嫌なことがあったとき、「我慢しなければならない」と思うのではなく、「今、私は嫌な気持ちを感じている」と認識することが大切です。自分の感情を受け入れることで、心の健康を保つことができます。我慢してしまうと、未消化の感情が気づかないうちに、蓄積されてしまいます。
また、本当は自分が何を望んでいるかも、感情を大切にしていくことで気づきやすくなります。「なぜか、いつもモヤモヤしているけど原因がわからない。」という方は、もしかしたら湧き上がってきた嫌な感情を見ないようにする癖がついてしまっていて、自分が嫌なことに気づきにくくなっているのかもしれません。
「嫌なことは嫌」と素直に感じることは、自己愛の第一歩です。社会的なプレッシャーや周囲の期待に応えようとするあまり、自分の感情を抑え込むことは避けましょう。自分の感情を大切にすることで、より本当の自分を理解し、他者との関係もより良いものにすることができます。
2. 素直に感じる
「大人だから泣いてはいけない」「ワガママを言ってはいけない」といった思い込みは、感情を抑圧する原因となります。感情は年齢に関係なく、誰にでもあるものです。泣きたい時は泣き、素直に自分の気持ちを表現することが大切です。感情を素直に感じることで、心の中のモヤモヤを解消し、自己理解を深めることができます。
もちろん、本当に会議中に号泣して怒りを露わにするのは、できないですよね。感情を感じるのと爆発させるのは別問題です。こんな時は、少し我慢しないといけない場合もあるかもしれません。それでも、その感情にその場で気づいてあげることが大切です。トイレに行ったり、家に帰ってからでもいいので、しっかりと悔しかった気持ち、悲しかった気持ち、ムカついた気持ちなど、その時感じた感情を素直に感じ直してあげてくださいね。
3. 感じた後にどう対応するかを選ぶ
感情を感じた後、どう行動するかは自分の選択です。感情を無視せず、素直に感じた後に冷静に対応することができます。例えば、怒りを感じた時、その感情を受け入れた上で、どのように行動するかを考えることができます。感情を感じることは大切ですが、その後の行動を選ぶことができるのです。
感情を無視しないことは、自己愛を育むために欠かせないステップです。我慢せず、抑えつけず、素直に感じることで、より豊かな人生を送ることができます。感情を大切にし、自分自身を理解することで、他者との関係もより良いものになるでしょう。自分の感情を受け入れ、素直に生きることを大切にしていきましょう。